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Write it down.
page 3
1999.8.1-10.31

10.31(Sun)

 先日従姉妹の結婚式があって、カードをつくった。プレゼントも買って、カードをプリントアウトして、すっかり全部支度が整い、さて、とペンを握ったが、メッセージを書く欄をうまく埋める言葉が全然思いつかない。
 困った。
 私は本当に思っていないことは書けない。いや、正確には書かない努力をしてきた。小学生の頃には、その場しのぎのあいさつすらも出来ずに困ったが、口で「思ってもいない」挨拶や決まり文句を言うことは、流石にまずいだろうと無理して「言う」ことは多少できるようになった。でもそれを文章にすることは出来ないのだ。
 大学のときのレポートや、テストでも、だから悩むことが多かった。知らないことを知っているふりをして書くことがどうしてもできなかった。書いても、すぐに「無理をしている」ことがばれてしまう。だから勉強せずに受けたテストは、想像通り点数が悪かった。大抵の同級生は、うまくすりぬけてきた壁に、私は真っ向から向かっていたのだ。要領が悪いとよく言われる。
 何故今回カードを書くことで悩んだかというと、その従姉妹のことを私はよく知らないからだ。顔はもちろん知っているし、アルバムを開くと私が生まれて間もない頃から、その従姉妹が遊んでくれていたことがよく分かる。毎年親戚一同正月に集まっているから、少しずつ成長していく様子を毎年一回、お互いに目にしてきた。でも、それ以外の場所で、彼女がどういう風に友達と話をするか、何に興味があるか、どういう生き方を望んでいるのか、といったことは、(当たり前だけど)一切私は知らない。
 そんなことを、結婚式のカードひとつ書くたびにいちいち気にしていたらきりがない。分かってはいる。でも、私が物心ついて以来はじめての身内の結婚式だし、なによりその従姉妹のことが好きだったから、必要以上に考え込んでしまったのだ。
 でも、どんなに時間や労力がを犠牲にしても、考えていない言葉を贈りたくはないし(だったら何も書かないほうがまだマシだ)、決まり文句で体よく済ませることはしたくなかった。こういう考え方が私自身を余計難しい所へ追い込んでいることも多いのだが、それでもこういう不器用な選択は、多分当分変えることはできないだろうと思う。
 結局悩んだ末に書いた言葉を、母はなんだかババくさい、と笑った。

10.27(Fri)

 涙もろいのである。
 映画でもソープドラマでも、観客を明らかに泣かせようとしているシーンで悔しくも鼻の奥が熱くなってくる。
白々しいと思いながらも、泣くことを止められない。それだけではなく、聴いているメロディーが切ないとか、歌詞から勝手に話を想像してしまってとか、単純にダンスや歌声が胸に響いた、ということもきっかけになり得る。
 自分の感情が動かされるものをたくさん持っていることは、とても恵まれていることだとは思うのだが、数が多すぎてすこししんどい。最近は電車の中で本を読んでいて、目頭が熱くなってしまったりして、地下鉄なのに慌てて窓の外に向き直ったりする。

10.23(Sat)

 待ちに待った谷山浩子のアルバム「僕は鳥じゃない」を手に入れる。ここ数日、仕事をしながらずーっとループでかけている。やっとメロディーラインを覚えてきた。
 この人のすごいところは、ほぼ毎年ひとつアルバムを出して、コンサートをして、という活動を地道に20年以上続けているところ。仕事なんだから、と言ってしまえばそれまでかもしれないけれど、これだけの間活動を続けている歌手は多くないんじゃないだろうか。
 谷山さんの根気や、奥深さだけじゃなくて、おそらく彼女の曲風をしっかりつかんでいる「仲間」も、この20年近くを支えてきたんだと思う。はじめのコンサート(2年前オーチャードホール)で、舞台に乗っている人が最多4人っていうのには驚いたけど。(CDを聴いているときには10人くらいかかえていると思っていたから)
 来月のコンサートが楽しみ。

10.12(Mon)

 洋服を整理して捨てる。
 穴が空いているけど気に入っているからパジャマ代わりに着ていたTシャツや、布がてらてらになってしまったジーンズ、サイズの小さいシャツをまとめて袋に入れ、気持ちが変わらないうちにとマンションのリサイクルボックスにすぐに入れにいった。
 すっかり日は暮れていたので、ボックスに中身を開けたとき、自分が手放すなじみの深い洋服の数々を改めて目の当たりにせずにすんだ。

10.4(Mon)

 ついてない一日。
 今までうまくいっていた、デジタルビデオの取り込み(Adobe Premiere)が、「使いたい」人が現れた途端に動かなくなる。おかしいな、とあれこれいじっていると、今度はマルチメディアラボのサーバが落ちる。恐ろしいことに、Hubの電源が抜けていた。再起動する。おかしい。直らない。
 20時。信じられないことに、これが東女9号館の閉鎖時刻。有無を言わさず追い出される。大学なのにね。
 がっくりして帰路。駅に着くと、目の前を、東西線直通電車が走り去る。

 でもま、最後にひとつだけ朗報。家が売れそうだ。

9.5(Sun)

 朝5時に家を出て、山中湖までドライブ。ついでだったので、富士山の五合目へも足をのばした。
 私も妹も富士山ははじめてだったのだが、そのあまりの騒がしさに驚いた。音がうるさいというのではなく、視覚的にうるさい、という意味。湖や池、山を見に出かけても、その雰囲気を台無しにしてしまう土産物屋の薄っぺらな賑やかさを目の当たりにすると、途端にがっかりしてしまう。たくさんの人が訪れる観光地にいくたびに、成功している観光地の最終形態は全部これなのか、と不安になってくる。

8.23(Mon)

 あまり健康的とは言えない生活なのに、割と体はこわさないほうである。が先日風邪をひいた。体がやけに熱い。久しぶりである。
 半分中毒になりかけていることを心配しつつも、我慢できずにイブを飲む。病は気から、とはよく言ったもので、飲んだとたんに元気になる。




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